すし技術コンクール2012中部

11月14日に愛知県にて、すし技術コンクールが開催されました。

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当店の親会社である「寿し吉田」の見習いも、選手として今回の大会に参加させて頂きました。


それと、この大会の主催者である愛知県寿司組合さんから、自分に審査員をして欲しいという依頼があり、私も愛知県に行かせて頂く事になりました。


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大会は、握りの部、巻きものの部、笹きりの部と三部門に分かれていまして、それぞれに最優秀賞(優勝)優秀賞(準優勝と三位)の賞が設けられていました。


その大会で、私は審査員をやらせて頂き、初めて採点をされる方から、する方に回りました。
作品の出来栄えやら、つくるまでの過程を審査するのですが、審査方法は減点法で、選手の失敗をさがすような仕事でした。
正直、選手の方が楽だったと思います...(苦笑)
自分が採点されるのは全く違和感がないのですが、自分が他人を評価するとなると・・・かなり難しいですし、本心減点を取りたくないものです。
なぜなら、自分が選手の時のことを考えると、選手の気持ちが手に取るようにわかるからです。
ですので、少しぐらいのミスは見ないようにしようと思うのですが、選手経験が長かったせいか、直ぐに見えてしまうのです。。。
審査員を受けた以上、平等且つ適正なジャッジをしなければいけません。ですから、選手の皆さんには申し訳ありませんが厳しく減点させて頂きました。

そんな中、素晴らしい作品が何点もありました。

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コンテスト.jpg

どの選手も真剣で、素晴らしい技術を持っておられました。

ただ、偉そうではありますが、何かが足りない気もしました。。
寿司職人が本当に求めなければいけない何かが、昨日のあの場所には無かった気がします。


それが何か!?

審査員をしていて、やっと分かった気がします・・・。


思い返せば、私が選手として中部大会に出場した時、ふたりの豪腕職人が賞を独占していました。
それは、静岡県の神崎さんと、小田さんという方でした。
その方々の事を知ったのも、この大会でした。
彼らの寿司を初めて見たときの事は、今でもはっきりと覚えております。

これが、寿司なのか!なんて綺麗な寿司の形なのだろう!!!って感動で体が震えた記憶があります。そして、すぐに思いました。

自分も彼らのような寿司職人になりたい!!!

その旨を、神崎さんと小田さんに伝えました。
すると、『やる気があるなら、いつでも教えてやる』という返事でした。

それを聞いた自分は驚きました。
大体の職人は、自分の技術を他人に教えるということはしません。
ですが、神崎さん小田さんは教えてくれるというのです!
ですので、お願いをして、教えて頂く事となりました。

この出会いが、僕の人生を大きく変えました。
あの時、神崎さん、小田さんにお会い出来ていなかったら、間違いなく今の僕はありませんし、寿司に対する情熱や夢も無かったと思います。

本当に沢山の事を習いました。
寿司技術は勿論のこと、何から何まで・・・基本の大切さや、寿司の深さ・・・。

そして、忘れてはいけない感謝、ぬくもり、心・・・。そして、生きるという喜び・・・。

あの時の、あの出会いがなかったら、こんな事も思わなかっただろうし、「(株)越前かに成前」も、立ち上げていなかったと思います。
それどころか、今、寿司職人を続けていたかどうかも分かりません。。。

神崎さんから教わった最も重要なこと・・・。今でも心の片隅において毎日仕事しています。

重要なこと・・・絶対に忘れてはいけないと教わった言葉・・・

「楽しく、笑顔で」

寿司職人が一番大切なことは、技術では無い、それは人に(他に)喜びを与える事、笑顔にすること。

笑顔が輪となり絆を生み、最後に幸せを生むと・・・。

技術はその、いち道具に過ぎないと・・・。


昨日のあの場になかったもの・・・。


この事に気付くことは、ある意味、優勝するより難しいと思います。


今回出場した選手の皆様から、ひとりでも多く、本当の寿司職人が現れる事を心より望みます。


そして・・・同じ土俵に立って、真っ向からぶつかり合うような真剣勝負を挑みたいです。